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割安株(2)

子供のお守りを一日やってるんですが、やっと寝てくれたので・・・


割安成長株を狙う手口の前に、少し投資心理・売買行動の話を。


割安株は上昇トレンドに入ると数倍、数十倍にも膨れ上がり大相場を形成するケースがあります。このお化け成長は一般の銘柄の上昇トレンド入りのケースをはるかに上回っています。この驚愕の上昇率は何が原因で起こるのでしょうか。


答えは「株価はかなり高い位置にある適正価格に近づく習性があるから」です。


ウソです。これは正しいようで実体を表していないと考えます。前回記事にも書きましたが、現在の相場環境を考慮すると大部分の市場参加者はキャピタルゲインを当てにして日々相場に取り組んでいます。キャピタルゲインはプレミアムの売買行為の産物です。プレミアムに適正などありません。皆が欲しい欲しいになるとプレミアムは際限なく上昇します。私の妻の母の友人に、その昔、任天堂株を200万で購入し(婚約破棄されてヤケクソの時期に勧められてヤケクソで買ったとか)、今インカムゲインだけで悠々自適生活している人がいますが、このような市場参加者はきわめて稀でしょう。ましてや個人投資家の大半にとってみれば、インカムゲインは小遣い程度にしかなりません。


私は、一般的な上昇トレンドよりも割安株上昇トレンドの方が上昇率が高い最大の理由は、「ファンダメンタルズ信者の個人投資家が提灯買いを入れるから」ではないかと推測しています。


個人投資家は買いたい買いたいの欲望を常に持っています。株を売って、キャッシュができると今度は別の獲物をすぐ買いたくなる心理をもっています。この「買いたい欲」を合理的な説明のもとでプッシュして欲しいと考えています。合理的行動を起こしたいと考えています(それは、実際は非合理的な行動であっても)。そのツールがファンダメンタルズ指標であったり、オシレーター系の当てにならない数学的テクニカルだったりします。


割安株が動意づいたとき、個人投資家のPCの前でこんな葛藤が起こっているのではないかと推測します。下記に例示します。なお、下記のAさんとはファンダメンタルズ分析の知識を持った人物です。


(例1)Aさんは、ある夜に、注目していた割安株B株が動意づいて上昇を始めているのを発見しました。Aさんは「やはり上昇したか、しかしこの株価位置では高値掴みになるのでは・・・」と躊躇し、迷った挙句、買いを入れるのをやめておきました。ところがさらに株価はじりじりと上昇しています。Aさんは「あーあ、あの時買っていれば・・・残念」と思って、PERをチェックしました。するとまだ15倍でした。Aさんは「まだまだ割安じゃないか!」と思って、前に高値掴みになるのではと懸念していた株価よりはるかに高い位置なのに成行注文を入れました。


(例2)Aさんは、ずっと注目していた割安株C株が動意付き、かなり上昇したのを今晩も悶々とみていました。「すごいチャートだ、あーあ、エイヤーで買っておけば・・・息切れ気味だがPERから見てまだまだ上がりそうな気がするな・・・しかしもうとても手は出せない位置にあるな、残念」とあきらめていたのですが、会社の昼休み中、ロイターニュースを見ていたら「ホットストック:C株が大幅上昇・・・まだまだ割安感ありとのD証券ディーラーのコメント」という記事が出ているのを見て、「思ったとおりだ、やっぱり、まだ買える圏内じゃないか!」と考え、既に当日7%も上昇しているC株に後場寄りつきで成行注文を入れました。


もし、Aさんのような人が他にもたくさんいるという仮説が成立するならば、割安株が一般株以上に、上昇トレンドで大化けすることが多い原因として説明できるのではないか考えています。


Aさんはファンダメンタルズ分析に従ったのではなく、ファンダメンタルズ分析に自分が抑圧していた「買いたい欲望」を説明のつく形で後押しして欲しいだけだったのです。Aさんがこの後、莫大な利益を得てニンマリしているか、上ひげでつかまされたのかはわかりません。しかしAさんが合理的な売買行動をしているかというと、非合理的だと手を挙げる人がほとんどでしょう。非合理性が市場を形成していると考えてもいいんじゃないでしょうか。


誤解のないように書いておきますが、ファンダメンタルズ分析が役に立たないといっているのではありません。意外に思われるかもしれませんが私はむしろ結構見ている方です。ただ、ツールとして誤った使い方をしていたり、儲けたい欲望が悪く作用すると、非常にリスクがありますよということです。私は好ファンダメンタルズは中期的売買計画の材料の一つと見ています。


すでに皆さんお気づきでしょうが、上のAさんとは私のことです。


【マイポジション】
買建:ケネディクス(4321) @616000*6
売建:シダックス(4837) @123000*40
売建:住友金属工業(5405) @448*12000

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掲載履歴
ダイヤモンドZai 2009年1月号ダイヤモンドZai 2009年1月号


日経マネー 2008年6月号日経マネー 2008年6月号


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プロフィール

bossa777

Author:bossa777
30代妻子持ちサラリーマンのスイングトレーダー改め起業家トレーダーです。1996年(20歳)で奨学金をつぎ込み180万から株式投資をはじめましたが、わずか1年で資産が60万を割り、発狂寸前で相場の世界から退場を余儀なくされました。その後、規制緩和・ネット売買時代突入を機に、1999年より再び相場の世界へ再チャレンジしました。現在は起業しており、株式だけでなく、FX、CFD、不動産など幅広く投資対象を広げています。「感情を制すものが相場を制す」をモットーに日夜相場と格闘しています。

運用実績
1996.08-97.08 180万→58万(退場)
1999.08 60万(再起)
1999 151万(+152.20%)
2000 131万(-13.41%)
2001 79万(-39.53%)
2002 61万(-28.84%)(退場を検討)
2003 321万(+783.50%)
2004 679万(+206.73%)
2005 967万(+42.47%) (...)
2006 2530万(+161.52%)
2007 6767万(+167.47%)
2008 7766万(+47.44%)(うち1500万出金)
2009以降 ややこしいので公開やめ
※07年よりFX込み、前年比は入出金を控除して計算
※このほかに10年から不動産所得が少しあります
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